RAD・OCBSとは

パトロンをエリザベス女王陛下とする英国王立ロイヤル・アカデミー・オブ・ダンス(RAD)は、1920年にイギリスで創立された世界で唯一の最も重要なバレエの教育機関で、多くのプロフェッショナルバレエダンサー及び教師資格を取得した人材をバレエ界へ送り続けています。
ロイヤル・アカデミー・オブ・ダンスについて、その歴史、仕組み、そして登録教師について、順をおって紹介します。
英国王立ロイヤル・アカデミー・オブ・ダンス( RAD アール・エー・ディー )は、本部をイギリス・ロンドンに置き、90年あまりの歴史を持った、舞踏組織です。その組織の一部にダンスを学術として研究する大学も存在しています。現在、エリザベス女王陛下がRADの支援者を務め、その活動を支援しておられます。 RADの活動のトップである 現RAD会長は、元ロイヤルバレエ団プリマバレリーナ、ダーシー・バッセルが努めています。他にも副会長にマリシア・マルコバー、( 敬称 Sir ) ピーター・ライトなどイギリスバレエ界の重鎮が顔をそろえ、RADの発展と普及にあたっています。 日本では、小林紀子アカデミー主宰、及びバレエ団芸術監督が日本代表 ( RADジャパン )を努めています。
次に、RADの仕組みについて紹介します。
RADのバレエコースには3つのコースがあります。1つめは、バレエを趣味として楽しむことを目的とした『 ジェネラル グレイデッド エグザミネーションズ イン ダンス 』で、9段階で構成されています。2つめは、専門的にバレエを習得することを目的とした『 ヴォケーショナル グレイデッド エグザミネーションズ イン ダンス 』で、5段階で構成されています。そして、3つめはバレエ教師の資格を取るコースです。このコースでも試験が行われています。 RADの生徒たちは、生徒自身の技術や身体面(しんたいめん)などから判断された適切なグレードに属し、約1年間各グレードの『シラバス』を学びます。その後、各グレードの等級試験を受験して次のグレードに進みます。 シラバスは3つの分野から成り立っております。ダンスクラシカル、フリームーブメント、キャラクターダンス、の3つです。ダンスクラシカルでは、クラシックバレエの技術を学び、フリームーブメントでは、コンテンポラリーを、そして、キャラクターダンスでは各国の民族舞踊を学びます。 このシラバスは、RADのバレエ水準を保つために、RAD本部によって定められた指導内容であり、世界80カ国以上の国で共通のシラバスが用いられています。毎年世界中の約25万人以上の生徒たちが、このシラバスを学びRADの等級試験を受けています。等級試験では、確かな技術と知識が身についているか、RADの公認試験官により評価されます。さまざまな国籍のRAD公認試験官が200人以上おり、毎日世界中のどこかで等級試験がおこなわれています。 このことは、世界のどこにいても、RADメソッドを行っているバレエスクールで学べば、共通のシラバスでバレエを継続していけるというRADの事実であり、強みとなっています。
最後に、RADの登録教師について紹介します。
RADは、まず、教師の指導法の水準を保ち、高める必要があることを原則としています。そのために、バレエ教師自身も必要な教育を受け、教師資格を取得することを義務づけています。 必要な教育とは、これからの世代を担う若いダンサーたちを正しく適切に指導するのに欠かせない理論や指導方法の数々です。解剖学、音楽、児童心理、バレエ歴史などが挙げられます。 その後、バレエ教師の資格をとる試験に合格し、RADのロンドン本部に登録されてはじめてRADメソッドで指導し、生徒たちにRADの等級試験を受験させることができます。 現在、日本国内でRADから公認された登録教師は152名(2017,11現在London本部の報告による)です。当、沖縄シティバレエスクール代表の新垣京子も登録教師の一人です。沖縄県では唯一のRAD 登録教師です。 新垣自身、歴史あるRADメソッドをこの沖縄の地で指導できることに使命感と誇りをもち、希望の光である生徒たちとの出会いに感謝しながら、日々指導にあたっています。 一人でも多くの生徒が世界で活躍できるダンサーとなって羽ばたいく姿を信じ、バレエ水準の維持と向上、また、RADの普及に全力で取り組んで参ります。
カリキュラム

プリ・バレエ
創作バレエや音楽を通し、想像力やリズム感を身に付けさせ、踊る事の楽しさを見つけてゆきます。
プリ・プライマリーinダンス / プライマリーinダンス
このレベルではやさしいバレエの基礎をはじめ、基礎バレエ用語、創作バレエ、調和のとれた優美でしとやかな動き、マナー、又踊る事の楽しさを指導し、お子様の夢と心身を健やかに伸ばすことと、総合舞台芸術であるバレエを通して情操教育に役立つことを念願として居ります。
グレード1 ~ グレード5
本格的なバレエの基礎レッスンがスタートします。又バレエ用語をはじめ、キャラクターダンス、フリームーブメント、バレエマイムも指導します。グレード5までに、多くのステップをスムーズにこなせるように正確なクラシックの基礎、音楽性、表現力、そして体力を身に付けるようにします。
グレード6・7・8
上級クラスへの入門レベルです。発表会や他のイベントの舞台で多数のスタイルが踊れる実力をつける事。又、このグレードでは19世紀のロマンチックスタイルバレエも指導します。
ヴォケーショナル・グレーデッド
インタミディエファンデーション、インタミディエ、アドヴァンスファンデーション、アドヴァンス1、アドヴァンス2と5段階あります。将来プロのバレエダンサー又、プロのバレエ教師を希望する生徒が受ける試験です。このレベルではまず、高度な技術、全幕バレエ作品での登場人物の役を踊る時に必要な表現力、体で感じ取る音楽性、ダンサー希望の生徒は、しなやかな均整のとれた体型、体力、そして強い精神力が要求されます。又、ダンサーとして踊る時でも、バレエを教える上でも、とても大切な人体の骨、筋肉、腱等についての解剖学や、バレエの歴史、音楽などもきっちり学びます。試験で優秀な成績をおさめた場合、ダンサー希望の生徒は、毎年各国で行われるアデリン・ジェネ国際バレエコンクールに出演するチャンスが与えられます。教師希望の生徒は、英国王立ロイヤル・アカデミー・オブ・ダンス大学本校 もしくは各国の分校への入学許可がおり、教師課程修了後資格試験を受け、資格取得後卒業というシステムになります。
一般科
バレエの基礎をはじめ、基礎バレエ用語、又総合舞台芸術について指導します。バレエは健康や美容によく、姿勢もよくなります。
ロイヤル・アカデミー・オブ・ダンス・ジャパンのウェブサイトはこちらです (www.radjapan.org.)
検定試験
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ロイヤル・アカデミー・オブ・ダンス グレード試験の合格者
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クラシカル -
フリームーブメント -
キャラクターダンス